骨折時の手術で埋め込んだボルトとプレートは抜く? 抜かない? 抜いた経験者からのアドバイス

こんにちは Nanaです。

私は以前に利き腕である右腕の上腕の骨を自転車運転中に転倒した際に粉砕骨折してしまったことがあります。

そして、救急車で緊急搬送されて、数日の入院の後骨折箇所を固定するために金属のプレートとボルトを埋め込む手術をしました。

骨折して金属のプレートとボルトを埋め込んだ人にとって、手術から約1年以内に訪れる決断がこの金属のプレートとボルトを抜くか抜かないか手術をするしないの決断です。

私もどうしたらいいのかなと悩んだので、その時を振り返りつつどうしようかなと思っている人の参考になるようにまとめてみました。

ボルトやプレートは一般的に抜く? 抜かない?

私は医療従事者ではありませんが、気になったことはあれこれと調べたり聞いたりするタイプの人間です。

ですから、骨折した際の執刀医から約1年以内に骨折箇所に埋め込んだボルトやプレートを外す手術をするというのを入院中に聞いて色々と気になったのです。

私が調べたり、医師へ質問して聞いたことによるとまず、埋められている金属は材質的に体内に残しておいても問題がないそうです。

しかし、医療機器メーカーのジョンソン・エンド・ジョンソンのウェブサイトではこの様に紹介されており、プレートやボルトを抜く方が主流となっています。

手術で体内に入れたインプラントはずっと入れたままですか?

骨折手術で使われるインプラントは、チタンやチタン合金、ステンレスなどでつくられています。近年では様々な素材開発が進んでいますが、特に最近のものには強度と軽量化を両立した素材が用いられています。

インプラントは生物学的安全性について評価された材料で作られていますが、日本では骨がつながったら再手術をして金属製インプラントは取り除く場合が多いです。

参考 みんなが気になるよくある質問|骨折手術|やさしい医療講座|ジョンソン・エンド・ジョンソンContent Lab Japan

また、医師に質問をしたところ私の場合は若い(30代前半)なので、平均寿命を考えても後4~50年間入れっぱなしにしておくのは現在までにその素材をそれだけの期間入れた人というのもいないので、何かあっても時間が経過すればするほど外すのが大変になるので、外した方がいいということでした。

一般的には若い人は本人がよっぽど入院・手術はもうしたくないという場合以外は抜くのが一般的で、抜かないのは手術をするのが体力的に負担となる高齢者だったり、持病などがあり手術をすることにリスクがあったり、または埋められている箇所から取り除くのが大変な人の場合だそうです。

ちなみに私が入院中に仲良くなった60代くらいの方で足首以下を複雑骨折して、プレートやボルトに加えて、ワイヤーが入っているという人も別の医師が担当でしたが、抜く方向で話をされていると言っていました。

医師の判断次第ですが、60代くらいではまだ現役世代ということで抜く事を推奨されるのかもしれません。

ボルトやプレートを抜くメリットとデメリット

あくまで私は医療従事者ではないので、ボルトやプレートが体内に埋め込まれていた人という立場で、ボルトやプレートを抜く手術をしたときのメリット・デメリットを紹介していきます。

メリット

金属を抜いたら、軽くなって動かしやすくなった

先程も紹介したジョンソン・エンド・ジョンソンのウェブサイトでも埋め込まれる金属は強度と軽量化を両立した素材を使っていますと紹介されています。

しかし、私の感覚的には金属が入っている時は反対の腕よりなんとなく重いなという感じがしていました。

私が金属を入れていた位置は特に関節に近い位置だったので、敏感にそれを感じていたのかもしれません。

ですから、埋め込まれていた金属を抜いたら、なんとなく腕が軽くなったという感覚がありました。

そして、金属が入っていたときはなんとなく金属のせいなのか肩がロックされているような感覚もありました。

この感覚もその後のリハビリのおかげもあるかもしれませんが、段々となくなって、可動域が広がりました。

金属アレルギーのリスクをを回避出来た

金属アレルギーのリスクを回避できたこともメリットかなと思います。

埋め込まれる金属は金属アレルギーを起こしにくい素材をもちろん利用しているそうです。

ですが、私は花粉症も食べ物アレルギーもある体質なので、ある日突然体内に埋め込まれている金属に対してアレルギー反応を起こしたら色々と困ると思ったので、金属を抜いた方がいいと思いました。

その時になってから抜こうとしても時間が経過すればするほど、骨と金属が密着してしまって外しにくくなるそうです。

飛行機に乗る時の保安検査が怖くなくなった

金属が入っていると飛行機に乗る時にある空港の保安検査で反応する可能性もあるんですよね。

私の大学の時の指導教官が腰のヘルニア手術で金属を埋め込んでいたので、一緒に海外の学会に行く度に保安検査でブザーがなっていました。

そして、その後は英語でここに手術したときの金属が入っていると説明したり、あるときは別室に連れて行かれたりしていたのを見ていました。

ですから、飛行機に乗る度にあれは嫌だと思っていたので、埋まっている金属を抜いてよかったと思います。

骨折したときの嫌な思い出を少し克服できた

金属が入っていたときよりも外す手術をした後の方が骨折をしていた箇所に対する違和感が私の場合は軽減しました。

その結果、日常生活においてもその箇所に対して意識がいくことが減り、違和感から当時の事を思い出していたのも減っていきました。

プレートやボルトを外しても後遺症がなくなるわけではありませんが、外したから新しい一歩を踏み出そうみたいな前向きな気分にはなりました。

デメリット

再度の入院と手術が嫌

デメリットとしては私は2泊3日での手術でしたが、骨折した時と同じように全身麻酔での手術でした。

何度か私は全身麻酔で手術をしたことがありますが、手術室が嫌いっていう人はまた手術する事自体が嫌だと思うかもしれません。

もちろん短い期間とはいえ、病院に入院するわけですから、入院生活が嫌いな人にとってもこの点はデメリットですね

ですが、手術後の痛みに関しては骨折したときの痛みや骨折した時に金属で固定する手術をしたときの麻酔を切れたときの痛みからみれば、痛みに関してはほぼなかったです。

手術までの経緯やその時の痛みについてはこちらで紹介していますので、合わせてご覧ください。

骨折時に入れた金属のボルトとプレートって抜くときに痛みがある!? 体験者の感想

入院する時間の確保

私は2泊3日での手術で退院日こそ手術の影響で少し発熱をして、帰宅してから休んでいましたが翌日からはリハビリで病院に通院したりと普通の生活をすることが出来ました。

傷口だけは1週間後くらいに再度通院して、診てもらう必要がありますが入院もその後の通院も仕事が忙しいという人にとっては時間を割くのが大変ということでデメリットかもしれません。

しかし、私の経験上入院も非常に短期間ですし、翌日からは普通に動けますので時間を確保してでも手術をする方がメリットを考えたらいいかなと思います。

まとめ

私的には執刀医からも最初からプレートとボルトを外した方がいいと推奨されていましたが、入院すること自体以外には金属を外すことでデメリットらしいことはほぼなかったです。

実際に金属を抜いてからの方が紹介したように金属パーツの重さからくる体に何か入っているような違和感も減りましたし、骨折以前までには戻らないものの可動域も広がりましたし、神経痛もだんだんと減ったように感じます。

ですから、個人的には執刀医から金属パーツを外す事を勧められているなら、外すのを前向きに検討してみるといいと思います。