台風で床上浸水をしたときの片付け 体験して感じた注意点まとめ

こんにちは Nanaです。

台風19号で自宅が床上浸水したときの体験をまとめていますが、今回は片付けのときにここは注意しなくてはいけないという点を紹介していきたいと思います。

私は大事にはなりませんでしたが、浸水が始まった段階で家具などを二階に避難させるときに足が泥水に浸かってしまったために足の指が腫れてしまいました。

ですから、本当に感染症対策などをしっかりしないで行なうと大変危険です。

片付け作業の際にはここで紹介している私が体験した中で感じた注意点を把握されてから作業を開始していただけると幸いです。

片付けに入る前にすること

床上浸水してしまって、家中泥だらけになっているし頑張って片付けようと思う前にすることが2つあります。

1つ目は家の中をスマホやタブレットで撮影をします。

ここで撮影した写真は罹災(りさい)証明書の発行や保険の請求に必要となりますので、片付けの前に絶対に忘れないようにしてください。

撮影するのは家の外も家の中もになります。

そして、もう1つが施工会社・大家・保険会社などに連絡することです。

自宅が浸水して停電をしている場合には電気を使う前に電気系統の安全確認を業者にして貰う必要があります。

施工業者や大家に連絡することで、自宅の工事をしたときの電気工事業者を派遣してもらえますので、必ずしてください。

また、保険業者にも早く連絡をしておくことで保険請求の手続きが円滑に進みますし、車も水没をしている場合には代車となるレンタカーの手続きが必要になりますので、こちらもなるべく早く行うようにしましょう。

詳しい片付けの手順についてはこちらで紹介していますので、参考にどうぞ。

台風や洪水で自宅が床上浸水したときの片付け手順【台風19号のときの体験談】

床上浸水した際の片付けの注意点

片付けの手順にそって、私の体験を元に片付けのときの注意点を紹介していきます。

安全を確認した上で片付けを開始する

水が引いて、避難指示が解除されてから、片付けをはじめるようにしましょう。

ですから、ラジオなどで情報をしっかり収集しておくことも重要です。

そして、床上浸水をした際には絶対に専門家に安全確認をしてもらうまでは電気のブレーカーを元に戻したり電化製品を使わないようにしてください。

片付けの服装を準備する

片付けのときにはちょっと作業をするときに着るような服装で行なうのは危険です。

家の中に流れ込んできた泥水には雑菌だけではなく、危険な薬品なども入っている可能性があります。

ですから、出来るだけ肌を露出させないようにして、泥水を体に付着させないようにしなくてはなりません。

作業のときの服装についてはこちらで詳しく紹介していますので、片付けの前には参考にして服装を必ず用意して下さい。

自宅が床上浸水! 片付けのときの服装はどうしたらいいか体験者からのアドバイス

片付けは大人だけで行う

先程紹介したように、泥水は雑菌や危険な薬品などが入っている可能性があり、体に付着するだけでも危険があります。

子供の場合は言い聞かせたとしても、危険なものに触ってしまったりもしますし、家の周りに流れ着いたゴミの中には危険物があることもあります。

思わぬ怪我や病気の原因ともなるので、大人だけで作業を行うのがおすすめです。

不要なものを片付ける

最初の作業は家の中にある不要なものを片付ける作業になります。

例えば、濡れた畳や家電などを家の外に出して、家の中を洗いやすくしていきます。

他にもベッドのマットレスや布団なども濡れてしまったらもう使うことは出来ませんので、外に出していきます。

この時の注意点は畳、マットレス、布団いずれも泥水を含んで普段よりも重くなっているので、無理して1人で持たずに2人以上で運び出すようにして下さい。

電化製品は乾かせば使えるというものもありますが、私の家では冷蔵庫や洗濯機など浸水した物は全て捨てました。

近所やごみ集積所を見ても、多くの電化製品が捨てられていたので、濡れてしまった電化製品は諦めたほうが賢明かもしれません。

そして、外に出すついでにゴミ集積所に捨てに行く人もいて、普段のごみ集積所はごみだらけという状況になっていることが多いです。

すぐに回収に来てくれたらいいのですが、道路状況もすぐには復旧しない可能性が高いので、ゴミの収集車もすぐには来れずに数日間はごみ集積所や家の前に運び出して捨てている人が多いです。

そうなってしまうとごみ収集車が入ってこれなくなってしまう可能性もあるので、なるべくなら家の敷地内に置いておく方がいいかもしれません。

汚れた室内を洗い流す

床上浸水の場合には壁や床が入ってきた泥水で汚れた状態になっています。

これをまずは洗い流していく作業をしていくのですが、これはなるべくなら水が引いたらすぐにはじめて、遅くとも2~3日以内には終わらせるようにして下さい。

遅くなればなるほど、入り込んだ泥が乾いてきて、洗い落とすことが困難になっていきます。

断水していなければ、庭に散水するときに使っているようなホースを使って、室内であっても洗い流していきます。

停電していると高圧洗浄機を使うことは出来ませんが、最近ではコードレスタイプの高圧洗浄機もあるので、近所ではそれを使っている人もいました。

続いて、壁や床を水洗いした後に雑巾で壁や床を水拭きしていきますが、床を水拭きする時にはフローリング掃除用のモップがおすすめです。

私はこのモップを使って、床の泥を拭き取っていました。

食器類や調理器具を洗う

この作業は家の床や壁を洗い落とした後に作業を行っていきます。

まずはキッチンまわりの食器類や調理器具についた汚れを水で洗い落としていきますが、この時にも雑菌や危険な薬品などが入っている可能性がある泥水に浸かっていたわけですので、ゴム手袋を必ず着用して作業を行うようにして下さい。

私の家の場合は食器棚の下の段にあって、泥水に浸かったものに関しては衛生面が気になって諦めて捨てた物が多かったです。

そして、食器棚の上の段にあって濡れなかったものだけを次亜塩素酸ナトリウムや消毒用アルコールで除菌をして、新聞紙で包んでから、段ボール箱に詰めてレンタカーで仮住まいへと運び出していました。

また使いたい物ともう捨ててもいいと思える物をついでに分けてしまって断捨離してしまうのもいいと思います。

消毒作業は食器の中でも金属部分がある物は次亜塩素酸ナトリウムを利用して消毒すると錆びる可能性があるので、使用できないのも注意が必要です。

ガスが使えてお湯が用意できるならば熱湯消毒も有効です。

また、一応この作業でも消毒をしていますが、実際にまた利用するときにはもう1度念の為に消毒をした方がいいと思います。

食器棚や家具などの汚れを落とす

ダイニングテーブルや食器棚などの家具は洗って消毒をすることで使える可能性があります。

もちろん木材なので浸水してから時間が経過すると、カビが発生する可能性があります。

手順としてはまず、汚れの付着している部分を雑巾で水拭きした後に指定の濃度に希釈した次亜塩素酸ナトリウムや消毒用アルコールで除菌をしていって下さい。

個人的な感想になってしまいますが、私は臭いに敏感な方なので、浸水してしまった家具はこの作業をしてもなんとなく臭いが以前と違って気分が悪くなったので最終的には捨ててしまった物が多いです。

電化製品は使わない

床上浸水をした時にはブレーカーも落ちているはずです。

我家でも浸水が始まりコンセントの高さを超えるようなときにブレーカーが落ちて停電となりました。

こうなってしまった家庭内の電気系統は素人がブレーカーを元に戻すとショートしたりして思わぬ危険がありますので、専門家の安全確認前には絶対に電化製品を使うのはやめましょう。

このために持ち家ならば施工業者に連絡、借家の場合は大家に連絡をして、電気工事業者に来てもらうように手配をするのが重要です。

消毒は換気をよくしてから

ある程度片付けがすんでくると、家の中や家具などを消毒する必要があります。

この時に使うのはキッチンハイターなどの次亜塩素酸ナトリウムですが、しっかりと用途に合わせて濃度の調整を行ってから利用して下さい。

また、次亜塩素酸ナトリウムを利用するとプールなどで感じる臭いがしますので、家の中を換気した状態で作業をするようにしてください。

床下の泥の片づけと室内の消毒

ここまで紹介した家の中の片付け以外に、残された作業としては床下の泥や溜まった水を抜く作業と室内を消毒する作業があります。

しかし、被災したときに私が調べた限りではとても素人には難しいと思えるものでした。

例えば、床下に溜まった泥水を抜いたり、泥やゴミを取り除かないと土台などにカビが生えて腐ってくるというのですが、床をめくって水を抜くなんて、道具もないですし、どこに水が溜まっている可能性があるのかすら分かりません。

ですから、私の家の場合には冒頭で紹介したように施工業者に連絡をしたことで、工務店の人に床下の水を抜く作業や泥を片付ける作業をしてもらいました。

その時に聞いた話ですが、断熱材が入っている家の場合には壁の高さまで浸水している場合には壁を剥がして断熱材も取り出さないとカビが発生するという話でした。

もうここまで聞いてしまうと、どうやっても素人では無理だろうなと私は思いました。

そして、消毒にしても床下の消石灰を撒いたり、逆性石けんを噴霧器を使って散布するなんて、噴霧器がまず普通の家庭にはありません。

お金は確かにかかってしまいますが、床上浸水した自宅の片付けは独力で頑張ろうとするよりは業者の力を借りた方が私はよかったなと思っています。

その他の注意点

換気を良くする

不要な物を片付けて、汚れた室内を洗い流せば、家の中の窓を閉めてもいいと思いがちですが、作業をするときには換気を良くするために窓を開けて作業をするようにしましょう。

また、自宅外に仮住まいをしつつ浸水した自宅に通って片付け作業を行う場合には、作業を行う前に自宅に入って窓を開けた上で30分以上換気してから作業を始めるようにしましょう。

浸水してから数日が経過すると泥水によって、家の中にカビが発生し始めるためそれを吸い込まないように換気をして、マスクもしっかり装着してから作業をして下さい。

そして、電気が復旧をしているならば、扇風機を使うなどして室内を乾燥させるようにしましょう。

火事場泥棒に気をつける

私が床上浸水したときには近所に被災地がどんな感じか見てみようというヤジウマだったり、マスコミや手伝いに来た人など普段は見かけないような人が大勢いました。

そういう中には火事場泥棒的に盗み目的でウロウロとしている人もいると思って、作業中もなるべく家の中には誰かがいるようにして、誰もいないときにはしっかりと戸締まりをしましょう。

完璧を求めない

床を洗い流すときでも食器類を洗って消毒する作業でも言えることですが、最初から完璧を求めて根詰めて作業をするのはやめましょう。

体験したからこそ分かりますが、ボランティアと違ってしばらくは毎日が片付けの日々です。

完璧を求めて、まだ綺麗になっていないとやっていては作業がなかなか進まないですし、片付けの日々は長く続くのでコツコツとちょっとずつある程度まで作業をしたらいいと思います。

まずは大雑把でもいいので、順番にこなしていくといいと思います。

最後に

台風19号で床上浸水をして、自宅の中が泥だらけ。

その後の被災生活や片付けの日々は人生の中で一番大変だったかもしれないと今でも思うことがあります。

出来ることならば、こんな事は皆さんには体験して欲しくないと思いますが、地球温暖化の影響もあって、大きな台風が毎年やってきています。

私が体験したことが少しでも役に立ったらと思って、この記事をまとめさせて頂きましたが、また改めてこうしたらよかったなと思うようなことは随時追記していく予定です。